目的

  1. 現場管理を簡素化し、現場責任者の管理能力の向上及び精神的負担の軽減を目的とする。
  2. 分電盤設置後、負荷の不平衡が生じている場合、簡単に負荷のバランス調整が可能な内機配置とする。
  3. GS(ガタースペース)を先行設置形とすることにより、S盤の上下GSを省略し、内機配置面積を向上させる。
  4. 同上により、盤のW寸法(幅)を縮小する。

内容

  1. 分電盤、動力盤のGSを分割先行取付し、入線作業の無駄(余長を長くする)を軽減する。
    ケーブルの不必要な余長を軽減することは、環境保護に貢献できる。
  2. 入線時にGSがある為、安心・安全施工ができる。

特徴

GSを先行設置する形式とすることにより、上下GSを省略し、内機配置面積を向上させ盤のH寸法(高さ)、W寸法(幅)を大幅に削減。

利点

  1. 入線時に盤設置位置が明確になる為、不必要なケーブル配線が省略できる。
  2. 従来工法では、盤設置位置が大まかである為、整線及び接続時の安心・安全を考慮し余長の長い配線をしていた。
    この為、盤設置迄の工程に於いて、長い余長のケーブルが他の施工との錯綜時に、仮移動を余儀なくされる等、問題となるケースが生じていた。
    こうした〝無駄な施工〟が全く生じない為、他業者との協働作業が円滑になる。
  3. GSを先行取付施工する為、盤はケーブルの接続作業時まで搬入する必要が無くなり、竣工前の錯綜時に盤を取付ける必要がなくなり、製品価値を高める事(盤が汚れたり傷が付かない等)ができる。
  4. 1~3により、現場管理が簡素化され、現場責任者の管理能力の向上と共に、精神的負担が大幅に軽減できる。
  5. S盤のスタイル
    従来の盤は、R1-N-R2相(又は、T1相-N-T2相)の配置で、ニュートラルを中心に第1相と第2相を左右に配置していた。
    S盤は、従来配置に加え、第1相と第2相の両相を左右どちらかに配置し、分岐MCCBは第1相と第2相を上下交互に配置する形態を取っている。
    この為、設置運用後第1相と第2相の負荷のバランスが悪い時は、簡単に分岐配線の上下振替によりバランスを可能な限り平衡にすることができる。
    結果として、単相変圧器のデマンドバランスの平衡を保つことができるようになり、変圧器の利用効率の向上を図ることができる。
(参考)単相変圧器の結線図
1:1相 2:2相

※盤設置後1年間の負荷配分の確認(第1相/第2相)を取り、第1相と第2相の負荷バランスを効率よく整えることができる。
 最も、負荷は流動的であるため、第1相と第2相の100%平衡は無理であるが、データに基づく調整が可能で効果的である。

□S盤の基本構造

S盤の基本構造

□S盤工法の作業手順

  1. GS取付
  2. 同上への入線
  3. 回路チェック及び絶縁測定 - 1
  4. S盤搬入設置
  5. 同上結線
  6. 回路名称チェック及び絶縁抵抗再測定 - 2
  7. 内機用保護材取付
  8. 化粧扉取付

※シャフト取付の場合は、扉を省略することもできる。
(注)S盤は防湿、防水、防爆の仕様はありません。

電気工事の工程評価

S盤工法と従来型工法の比較

総電気工事のコスト効果

【図】総電気工事のコスト効果

従来型盤との比較について『S盤工法』

S盤工法のメリット

入線時に広いガタースペースがあるとケーブルの仮置きが発生しない!

S盤工法のメリット

足元まで入線し、そのままの長さで接続!

S盤工法のメリット

廃棄されるケーブルは被膜(シース)が中心で芯材入りケーブルの廃棄ロスが格段に減少!

『従来型分電盤』

分電盤の設置予定位置に仮置きされる余長付きのケーブル。

EPSの外廊下への仮置き状況。             

廃棄されるケーブル。被膜(シース)だけでなく、芯線を含んだ大量のケーブルが発生し、廃棄される。

【参考資料】接地方式について

TN方式

中性線 (N: Neutral) と保護接地 (PE: Protective Earth) を共用しNPEを導体とする方式。

省力・ECOTT方式

中性線と保護接地が別々の基準接地極に接続する方式。

日本はTT方式を採用しています。

※第1相と第2相の100V負荷が平衡でない場合、不平衡分の電流が中性線に流れます。

注意してください。